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ブラウザ拡張

危ないAIブラウザ拡張の見分け方

公開 2026-10-27

社内の基幹システムも、Webメールも、クラウド会計も、画面に出ているものは拡張から全部読めます。SSLで暗号化されていても関係ありません。

拡張機能は、ページの中身を全部読める

ブラウザの拡張機能は、インストールするときに権限を要求します。AI系の拡張がよく求めるのが「アクセスしたすべてのウェブサイト上の自分のデータの読み取りと変更」です。

これを許可すると、その拡張はあなたが開いたすべてのページの中身を読めます。社内の基幹システム、Webメール、クラウド会計、顧客管理画面。表示されているものは全部です。

そして読んだ内容を外部サーバーに送ることもできます。送っているかどうかは、使っている側からは見えません。

Webメール 顧客管理画面 クラウド会計 基幹システム AI 拡張機能 「すべてのサイトのデータの読み取りと変更」を許可済み 中身を送信できる 開発元のサーバー どこの誰かも、何を保存しているかも分からない
拡張機能はブラウザの内側で動くため、SSLで暗号化されていても中身を読める。社内システムのアクセス制御は効かない。

危ないものの見分け方

ストアに並んでいるから安全、ではありません。審査はありますが、インストール後の更新で挙動が変わることもあります。

判断材料を並べます。全部満たす必要はありませんが、引っかかる数が多いほど避けたほうがいい。

見るところ危ない兆候
開発元 会社名も所在地も書いていない。個人名だけ
プライバシーポリシー リンクが切れている。英語の定型文だけ。そもそも無い
要求する権限 機能に対して過剰。翻訳なのに「閲覧履歴」まで要求する
公開からの期間 数週間しか経っていないのに利用者数が多い
レビュー 短い絶賛が同じ時期に集中している
更新履歴 1年以上更新されていない。または頻繁に権限が増えている
名前 有名サービスの名前が入っているが、公式ではない

最後の行が特に多い。「ChatGPT for 〇〇」のような名前の拡張は、ほとんどがOpenAIとは無関係です。名前に有名サービスが入っているだけで公式だと思い込むと危ない。

⚠ 買収されて中身が変わる

善良な開発者が作った拡張が、あとから第三者に買収され、更新で情報収集の機能が追加される。この手口は実際に何度も報告されています。インストール時に安全でも、安全であり続ける保証はありません。

権限の確認のしかた

Chromeなら、アドレスバーに chrome://extensions と入れると一覧が出ます。各拡張の「詳細」を開くと、要求している権限が並びます。

見るべきは「サイトへのアクセス」の欄です。

「すべてのサイト」になっているものは、全ページを読めます。本当にそれが必要な拡張かを考えてください。

多くの拡張は「クリックしたときのみ」に変更できます。これに切り替えると、拡張のアイコンを押したときだけ動くようになります。常時監視されなくなるので、できるものは全部これにしてください。

✓ 今すぐできること

拡張の一覧を開いて、使っていないものを削除する。残すものは「クリックしたときのみ」に変える。これだけで露出がかなり減ります。所要時間は5分くらいです。

会社として打てる手

個人の良識に任せると、必ず誰かが入れます。管理側でできることを挙げます。

  1. 資産管理ソフトで拡張の一覧を定期的に取る
  2. Chromeの管理機能で、許可する拡張をリスト方式にする
  3. 業務で必要な機能は、会社が契約したツールで代替できるようにする

3番が抜けると1番と2番が効きません。翻訳も要約も使えない状態で禁止だけすると、個人のスマホでやるようになります。見えなくなるだけで、やめてはくれません。

オンライン会議の録音ボットも同じ構造

会議に自動参加して録音する拡張も、構造は同じです。会議の音声を外部サーバーに送っています。

こちらは議事録AIの記事に詳しく書きました。参加者の誰かが入れていれば録音される、という点が拡張特有の厄介さです。

一度、全員で見てみるといい

会議の場で、全員に chrome://extensions を開いてもらう。これが一番早いと思っています。

自分が何を入れたか覚えていない人がほとんどです。開いてみると、数年前に入れた見覚えのないものが動いている。そこで初めて実感が湧きます。

説明を聞くより、自分の画面で見たほうが効く。資料を作るより、15分の確認会のほうが安い。

今日できることから

拡張の一覧を開いて、使っていないものを消す。5分で露出がかなり減ります。

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